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地震、台風、津波、雷、暴風、竜巻、洪水、豪雨、高潮、噴火、豪雪。 自然界が人類に及ぼすこれら11の自然災害の対策や知識をわかりやすく簡単に説明しています。

豪雨

豪雨とは何か?分かりやすく簡単に説明

投稿日:2017年11月22日 更新日:

豪雨とは
大雨の予報はあっても豪雨に予報はありません。
その理由をご存知でしょうか?

そもそも豪雨とは何なのか?どんな被害があるのか?いざ起きたときのために予備知識を学んでおいて、対処法などを理解しておきましょう。

目次

豪雨とは?

”過去、災害になった雨”、これが豪雨(ごうう)です。

しかし、その地域などで定着している雨の災害に関しては、○○豪雨と名づけられることもあります。

大雨のように大量に降る雨には違いはないのですが、豪雨は基本的に”過去を表した言葉”です。

過去、災害になった雨を表す言葉なので、具体的な雨の量などの定義はありません。
なので警報や注意報で発表されるものでもありません。

”警報”や”注意報”は、災害が”予想”される時に発表されるものだからです。
その場合は、大雨警報、大雨注意報などと発表されます。

そしてこれらの雨によって”災害が起こった雨”を、”豪雨”というのです。

ちなみに、限られた地域で短い時間降った豪雨を集中豪雨、狭い範囲で時間に関係なく降った豪雨を局地豪雨といいます。

ゲリラ豪雨とは?

一つだけ、ややこしい言葉があります。それが”ゲリラ豪雨”です。

2000年代後半からテレビや新聞でも多用された言葉なので、一度は耳にされたことがあるでしょう。2008年の流行語大賞トップテンに選ばれたことが、広まった最大の要因です。

 

ゲリラ豪雨は、”本来降るはずのない、予測が難しい突発的な大雨”を意味しています。
これだけ、豪雨の意味から少しずれています。過去に災害となった雨を意味していません。

一部のマスコミなどが使っている用語ですが、これは正しい言葉ではありません。

言葉の正確な意味もなく、曖昧です。

実際、気象用語にゲリラ豪雨という言葉はありません。

局地的大雨というのが、ゲリラ豪雨を意味する本来正しい言葉です。

豪雨による被害

豪雨は、過去に災害となった雨を表す言葉なので、被害内容は雨による被害と同じです。

この雨による主な災害を”氾濫”と”土砂災害”に分けて説明します。

氾濫(はんらん)

洪水による氾濫被害です。

洪水とは、”川の水が増えて溢れること”です。
氾濫は”それによる被害”を示しています。

洪水に関する詳しい内容は記載してますので参考にして下さい。
>洪水とは何か?分かりやすく簡単に説明

家や土地、畑や道路などに水が流れてくる被害のことです。

この被害には、浸水、冠水、水没などの種類があります。

浸水は、物が水に浸ること(家や車など)。冠水は、普段水のない土地に水が浸ること(畑や道路など)。

違いは水が浸る種類だけです。

そして水によって地上のものが沈んで隠れてしまうのが水没です。

 

土砂災害には、斜面崩壊土石流地すべりの3種類があります。
地震など他の原因で発生することもありますが、発生理由で多いのは、雨によるものです。

斜面崩壊(しゃめんほうかい)

一般的に、”土砂崩れ”と呼ばれているものです。
山や崖に雨が染み込み、崩れ落ちる現象です。

斜面崩壊には2つの種類があります。

・山崩れ
山や丘(おか)などで、斜面の上の表面部分、岩石などが崩れ落ちる現象です。

・崖(がけ)崩れ
垂直に近い崖などの傾斜が崩れ落ちる現象です。
山や海岸で発生するイメージが強いでしょうが、都市周辺の人口密度が多い場所でも発生します。

この斜面崩壊は、急傾斜地に面している家などを襲います。

屋根や窓を壊されたり、家が埋もれてしまう場合もあります。
家の近くで発生すると逃げ遅れる人も多く、死者が発生する可能性もあります。

土石流

鉄砲水、山津波などど呼ばれることもありますが、意味は全て同じです。
土や砂、石などが主に川と一緒になり、流れ落ちる現象です。

流れが急な場所で多く発生し、数キロメートルも離れた地域にまで被害が及ぶ場合もあります。
巻き込まれると死者が発生する可能性もあります。

地すべり

土地の一部が徐々に移動する現象です。
緩やかな斜面で発生することが多く、ゆっくりと長時間移動するのが特徴です。

家や畑、道路など、発生周辺の広い範囲で被害が発生します。
川の流れを止め、、洪水の原因になることもあります。

豪雨の対策・対処法

前の項目の豪雨による被害で説明したのと同様、氾濫による浸水や冠水。土砂災害による斜面崩壊や土石流。

この2つに分けて対策を書いていきます。

氾濫の対策・対処法

自宅にいる場合、安全な場所へ避難することが原則ですが、下手に外に出ない方が安全な場合もあります。

大事なのは、その場所の想定される浸水の深さなどを事前に調べ、どのような避難行動をとるか決めておくことです。

自宅などの屋内に滞在する場合は、できるだけ高い場所に移動してください。

外にいる場合も同様、できるだけ高い場所に避難し、待機しましょう。
自宅が浸水している場合、危険なので家に中には決して戻らないようにしてください。

避難の際は、足元に十分注意して避難してください。
浸水が酷いとマンホールが外れていたり、足元には多くの危険があります。
ハザードマップなどを参考に、危険箇所や避難場所について知ることが重要です。

詳しい避難対策と自宅対策は下記ページ内に記載してますのでご覧ください。
>豪雨が発生した時の避難対策と自宅対策

最も重要なのは、”車に乗っている時の対策”です。
洪水による死亡事故の約8割は、車に乗っている時の判断ミスのよるものです。

理想なのは、水の被害が少ない高い場所に車を移動し、水没を避けることです。
しかしこれは、まだ水深が浅いうちに限られます。

それ以外の突発的な洪水などでは車を運転するのは危険です。
車から脱出することを最優先に考えてください。

詳しい対処法の内容は下記ページ内に記載してますのでご覧ください。
>浸水・冠水・水没時に車に乗っている時の対処法

土砂災害の対策・対処法

土砂災害は、山や川、崖が近くにあるなど、ある程度発生しやすい場所が決まっています。

できればこのような場所に住まないというのが一番の対策でしょう。

この発生しやすい場所は、土砂災害危険箇所、土砂災害警戒区域として公表されており、知ることができます。

土砂災害の原因の多くは、豪雨となる雨です。
このような区域におられる方は、大雨などの予報があった場合、特に警戒してください。

土砂災害の危険が高い場合、土砂災害警戒情報が発表されます。

しかし、突発的に発生することもあるので、その他怪しい予兆を感じたら、とにかくすぐ避難することです。

避難が困難で、家などの屋内にいる場合は、”できるだけ上の階”に移動して下さい。
土砂災害が襲ってくる斜面などの”反対側の位置”がより好ましいです。

 

土砂災害は雨がやんでからでもしばらく発生の可能性があります。
夜になると周囲が暗く危険も多いので、発生後外が明るければ、明るいうちに避難してください。

詳しい身を守る対策方法は下記ページ内に記載してますのでご覧ください。
>豪雨による土砂災害から身を守る対策方法

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