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体験談

【体験談】台風の被害を受けた時に必要だと思った対策

投稿日:2019年2月2日 更新日:

この記事は、実際に被害にあわれた体験者の方から送られてきた文章を元に当サイトが編集した内容となっています。

目次

いつ、どこで起きましたか?

2015年8月に鹿児島県鹿屋市笠ノ原町にて大きな台風を体験しました。
時間としては深夜にかけて台風が通過し、確か午前2時頃には停電が起こりました。

台風事態の被害は私の住んでいる市町村だけではなく、近隣の曽於郡・志布志市・垂水市にも大きな被害が出たみたいです。

 

どのような風害を受けましたか?

停電による被害

私が住んでいた地域は約2日間程電気が使えなくなりました。
確か、2日後の夕方に電気が復旧しました。
それまでは8月の暑い時期だったのでエアコンが使用できないのはとても辛く、仕事が休みだったのですが、家にいる事が苦痛でした。

しかたがないのでエアコンがついている場所を探して町をさまよいました。
比較的町の方(隣の町の寿町)は電気の復旧が早かったのでパチンコ店で時間を潰そうと思いましたが、電気がついているところはどこも人が一杯で向かう気になりませんでした。

勤めていた会社も停電で電気がつきませんでしたが、店頭の入り口を開けて、ワゴンを並べて懐中電灯・乾電池・ポケットラジオ・災害対策道具(簡易トイレ・エアーベット)・スマホのモバイルバッテリーの販売を行い、長蛇の列になっていました。
特にスマホのモバイルバッテリーは店にあった在庫が全て無くなりました。

 

屋根、瓦の破損・屋根の破損による浸水

瓦の破損には台風の音で気付かず、屋根の下地がバキバキバキと大きな音がして気付きました。
下が畳の部屋だったので最悪でした。
現場を確認すると、一部の屋根が無くなっていて(築100年ぐらいの家です)そこから雨風が直接部屋の中に入ってくるイメージです。

急いで部屋の中の物をどかして、どうにか穴を塞げないか考えましたが、この強風の中屋根に上って作業をしたら危険ですし、意味はあまり感じませんでしたが、家にあるバケツと新聞紙・雑誌を床にしいて対応しました。

 

台風が過ぎた跡にブルーシートをかけてとりあえずの補修を行い、2時間程鹿児島県内の瓦屋・リフォーム業者に電話を入れましたが、電話が繋がらなく繋がっても担当者がいないので折り返しになると言われて対応してもらえる場所が無かったです。

最終的に繋がり、見積もりが2週間後と言われ工事に入る事ができるのも3ヶ月後になると話を聞き途方にくれました。
どこも屋根関連は被害が酷かったみたいです。
実際はお願いしたら約1ヶ月後には修繕ができましたが、その時業者さんに話を聞くと半年先まで工期予定がうまっているとのことでした。

 

一部道路が通れなくなった

私が体験したのは錦江町の根占という地域の山の中でした。
道幅としては車が一台通れるぐらいの山道で、目的地に向かうには海沿いを通るか山の中を通るかのどちらかだったのですが、山の中の方が目的地に早く着くので山の中を通りました。
台風が過ぎて3日後の事でした。

 

何かしら異常があるなら看板等で知らせてくれるだろうと思い道を進みましたが、道中の道路は障害物であふれていて(木片・石・吹き飛んだ看板等)通りにくくなっていましたが道を通ることはできたので油断していました。
目的地に着く5分前ぐらいの距離のところで大きな木が倒れていてそれ以上車で進むことはできなくなっていました。

 

困った事に山道の場合その道からしか目的地に辿りつくことができず、来た道を迂回して海沿いのルートに戻らないと辿りつけない道でした。
そうなると1時間ぐらいかかるので、車を降りて歩いて目的地に向かいました。
役場に連絡を入れると、市町村全体で通れない道がかなりあるようで、対応に追われているらしくすぐに道を復旧させる事ができないとの事でした。

後、実際に自分の目で確認したわけではないですが、肝付町前田という地名の所の近くにある橋で幌を付けた軽トラックが風に煽られて横転していたそうです。

 

一部地域では断水が発生

私の住んでいた地域も一部の時間水が使えなくなった(確か2,3時間ぐらいだったと思います)。
地域ごとに断水時間を設けて調節をしていたみたいです。
その時間は家にいないようにしたので特に不便は感じませんでしたが、会社の人の話を聞くとトイレにはとても困ったそうです。

その際に、断水時のトイレの流し方について私のお店の前で簡単な説明会を行いました(問い合わせが多かったので、交代でやり方の説明係を設けて説明しました)。
特に鹿屋市は年配の方が多いので説明する機会が多かったです。

 

避難時に必要だと思った物はありますか?

非難勧告は市町村全体で行われましたが、台風後に知ったので非難はしませんでした。
ただ、非難された方の話を聞くとトイレの順番待ちにこまったのと体育館の床が固いので長時間座っているのは辛かったらしいです。

その話を聞いた時に簡易トイレとエアーベットはあれば便利ではないかと感じました。
特にエアーベットは持ち運びも楽で室内で使う必要がないので外の開いているスペースさえ確保できれば長時間の非難にも対応できるのではないかと思いました。

8月だったので日差しが強い中、使うのは難しいかもしれませんが、年配の方や腰痛持ちの方は準備していた方がいいと思います。

当サイトより

確かにエアーベットは野外で使用する場合季節や天候に左右されそうですが、年配の方や身体に障害をお持ちの方がいるご家庭では準備しておくと非常に役立つと思います。
体育館の床はおっしゃる通りとても固く、特に冬場は冷たくて体温も奪われるので折りたたみの椅子などもあれば便利かと思います。

そして大勢の方が非難場所に避難された場合、やはりトイレの問題は避けられないようですね。
簡易トイレは避難時だけでなく、トイレの故障やアウトドアなどでも役立つので常備しておくことをオススメします。

当サイトがオススメする避難時に適した"組み立て式"の簡易トイレはコチラです。

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☑使用後は可燃ごみとして処分可能
☑折りたたみ式で保管時に場所をとらない

起きる前にどういった対策が必要だと思いましたか?

まず今の生活スタイルを考えて必要だと思うものはスマホのモバイルバッテリーを複数用意しておく事だと思います。

スマホがあれば情報収集はもちろん懐中電灯の代わりにもなります。
ですが、充電ができなければ何も意味がないので、充電して使えるバッテリーと乾電池を使用して充電ができるバッテリーを複数用意していれば対策できると思います。

当サイトより

おっしゃる通りスマートフォンは災害時でも様々な場面で役立つアイテムです。
情報収集などももちろんそうですが、やはり家族や職場などに無事や状況を伝えれる数少ない大事な連絡ツールの一つなので、電池切れを防ぐためにモバイルバッテリーを複数用意しておくことは大事だと思います。

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後はペットボトルの水を多めに備蓄していくことは大切に感じました。
トイレが流せないというのは短時間とはいえ、気分がいい物ではありません。
これが長期的に続くことを考えると水はあればある分だけ不便しないと思います。
なので我が家では2リットルのペットボトルを常に1ダース確保するようになりました。

 

そして、ペットがいる家庭ではペットといっしょに逃げる時のイメージを持つようにしたほうがいいと思います。
我が家には猫が二匹いますが、緊急時猫を入れる大きなカバンと持ち出しようの猫ご飯も用意しています。
いざという時の事を考えればペットは家に置いていった方がいいかもしれませんが、緊急時の対応方法を頭に入れていた方がいざというときに役に立つと思います。

当サイトより

ペットも飼い主にとっては大事な家族の一員なので、緊急時に一緒に逃げ出すイメージを意識いらっしゃるのは非常に素晴らしいことだと思います。
東日本大震災以降、ペットの同行避難は環境省も推奨していることです。

当サイトの方でペット用の防災グッズリストもまとめておりますので是非参考にしてください。

>ペット用防災グッズリスト!愛犬や愛猫を守るおすすめグッズをご紹介!

 

屋根の破損についても普段から対応して頂く業者さんを確認して置けば慌てず迅速に修繕の対応を取ることができると思います。
何事も今回起こった不便に感じた部分から想定して準備をすれば次に被害にあった時に落ち着いて行動ができます。

 

最後に、今回の台風を経験された感想をお願いします

今まで台風の被害に合った事がなく自分は大丈夫だろうと安心しているところがありました。
そして、被害にあって初めて「ああしておけば良かった」「これを準備しておけばよかった」と思いました。
被害にあって終わりではなく次に生かすための事前準備が大切であるといことを学ぶ事ができた災害でした。

※被害に対して修繕にかかった金額
[床板の張替えと畳の張替 約15万円] [屋根の修繕 約50万円]

細かな金額までは覚えていませんが、床は水浸しになった為下地から張り替えて畳も新調しました(6畳の部屋です) 。
屋根については穴をふさぎ吹き飛んだ瓦を入れ替えました。しかし、瓦が古かったらしく同じ物はありませんでした。

当サイトより

おっしゃる通り、天災による被害は実際に経験してみないと気づけない部分が多いと思います。

"被害にあって終わりではなく次に生かすための事前準備が大切"というお言葉にとても胸をうたれました。
いつ起こるか分からないからこそ、事前準備をしている場合としていない場合に大きな違いがあるのだと思います。

今回はご協力ありがとうございました。

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